空海が、日本に密教の仏典を持ち帰ったなかのひとつが宿曜経です。
宿曜占星術は、真言密教の経典である「宿曜経」の名前に由来しています。
未来を占うこと、人間関係を占うこと、自分自身の個性、適性も知ることもできる占星術です。
過去世からの影響
私の見立てとしては、宿曜占星術は性格の相性というよりは、前世からの縁の深さをみるものだと思っています。
宿曜占星術で人間関係を占いますと、占う相手によって、おたがいの力関係、自分の運気や相手の運気を落としてしまう関係、自分の運気をあげてくれる相手を占えます。
お互いにとっての相性
また、自分にとって吉の関係でも、相手にとっては末吉、ときには凶というものもあります。
ですので、占ってもらって、相性がよいとでて、たしかに相手が好意を抱いて親しくしてくるけれども、こちらとしてはあまり関心がない、ときにはうっとうしいと思うことがあると感じたことがないでしょうか?
相性がよいとされているけれども、どうも生理的に好きになれないということも。
吉凶混交の相性
宿曜占星術では、生理的にとても惹かれあう相性もあるけれど、「安・懐の宿」という相性であることもあります。
「安・懐」は、片方は相手に対して安定や安らぎを感じることができますが、もう片方の運気は落ち、さまざまなトラブルが巻き起こるものとされています。
経験が育む縁
私が考える相性とは、相性はおたがいに創りあうもの、育てていくものだと思います。
縁があるから出会うものです。それが運気的に吉になる、凶になるものだとしても、おたがいの交際をつうじてさまざまな体験をして、経験を積んでいくことも大切なことだと思います。
吉の関係だとされる人とばかりつきあうことは、ある意味では無菌室で育った人間のようなものだと思うのです。
植物に見る環境を変える勇気
以前、部屋の中でハーブを育てていました。
ハーブの茎は弱々しく、ひょろひょろとしていましたが、ある日、プランターが倒れて、茎も折れてしまいました。
そこで私は自然に宿る奇跡の力を信じて、庭に植え直したのです。
すると、不思議なことに、折れて枯れつつあったハーブが、茎も太くたくましくなって、元気に復活していました。リスクを恐れてばかりいると、チャンスも近づいてこないかもしれないと、ハーブから教えられたエピソードです。